旅 その11 三沢・府中いつまでも横浜の叔母の世話になるわけにも行かず、おとなしく三沢の実家へ戻ることにした。 6月下旬から7月中旬まで・・・ 3週間ほど特にすることも無く過ごした。 八王子の兄のアパートに寄せてもらいながら早速アルバイトを探した。 ・・・な~んだ。派遣会社から紹介されたのより稼げるじゃん。 寮つきで働けるところを見つけ、面接を受けに行った。 警備会社。日給1万1千円。夜勤なら1万2千円。 京王線東府中駅。 1990年7月。 今でこそ89年バブル崩壊などといっているが、 この時期もまだまだ建設現場は忙しく、 警備会社も人手をかなり必要としていた。 警備員として働くためには、3,4日の研修と 過去に前科が無いことを証明する書類が必要だった。 すぐに現場に行き、梅雨明けの蒸し暑い 都内各地の工事現場で車線減少や片側交互通行、通行止めなど、 いろいろな交通規制の前面に立った。 水分はほどほどに取らないとダメ。 取り過ぎてもトイレに行けないこともある。 かといって脱水は危険。 ヘルメットの「アゴひも」の跡を残して日焼けした。 現場で働くアルバイトの仲間はだいたい同じ20歳前後。 エネルギーに満ちあふれていて、一緒にいて楽しかった。 <旅 その12 につづく> |